ラット心筋梗塞モデルを作成し、心筋梗塞2週間後の星状神経節および脊髄中間外側核の神経リモデリング現象を観察した。星状神経節における交感神経細胞の肥大、脊髄中間外側核からの軸索増生、交換神経細胞肥大を確認した。心筋梗塞1週間後の脊髄中間外側核ではBDNFおよびTrkBの発現が亢進していることを確認した。NGFおよびTrkAは、mRNAの変化が認められず、神経リモデリング現象はBDNF特異的な現象と推測された。TrkBシグナルの下流であるERKのリン酸化が脊髄中間外側核神経細胞で亢進していることから、神経細胞肥大にBDNF-TrkB-ERK系が関与していると考えられた。
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