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2018 年度 研究成果報告書

自己由来遊離核酸断片の認識を介した動脈硬化発症機序の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 16K09517
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 循環器内科学
研究機関徳島大学

研究代表者

福田 大受  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 特任講師 (40637568)

研究分担者 佐田 政隆  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (80345214)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード炎症 / 動脈硬化 / 核酸断片 / TLR9
研究成果の概要

アポリポ蛋白E欠損マウスにおいて、核酸受容体の1つであるToll様受容体(TLR9)を遺伝的、又は、薬理学的に抑制することで、アンジオテンシンII誘導性の血管の炎症や動脈硬化の発症が有意に抑制された。また、TLR9の活性化は、マクロファージの炎症性活性化を促進した。さらに、急性冠症候群患者の冠動脈血中遊離核酸断片濃度は、OCTで観察される冠動脈プラークの不安定性や炎症所見と有意な正の相関を認め、ヒトにおいても、冠動脈硬化と遊離核酸-核酸受容体シグナルの関係が示唆された。以上から、遊離核酸-核酸受容体シグナルが動脈硬化の新規メカニズムであるだけでなく、新規治療方法となる可能性が示唆された。

自由記述の分野

循環器内科

研究成果の学術的意義や社会的意義

世界中で動脈硬化性疾患が増加している。スタチンを用いた脂質低下療法は、動脈硬化に基づく心血管イベントを減少させるが、残余リスクが問題となっており、新規の動脈硬化の治療方法の開発が期待されている。動脈硬化の基盤病態は無菌性慢性炎症であるが、その発症機序は不明であり、慢性炎症を標的とした動脈硬化治療方法の開発もなされていない。本研究は、動脈硬化の基盤病態である慢性炎症の発症に、核酸受容体の1つであるTLR9を介した自然免疫機構が関与することだけでなく、TLR9が治療標的になる可能性を示唆しており、動脈硬化のさらなる病態の理解とともに、新規治療方法の開発につながる可能性が期待される。

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公開日: 2020-03-30  

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