研究課題/領域番号 |
16K09525
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
清水 薫子 北海道大学, 大学病院, 特任助教 (40399853)
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研究分担者 |
今野 哲 北海道大学, 医学研究院, 准教授 (20399835)
牧田 比呂仁 北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (70533537)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | CT画像 / 慢性閉塞性肺疾患 / 気管支喘息 / 肺高血圧症 |
研究実績の概要 |
2018年度には気管支喘息においてCT画像解析を行い、肺気腫病変、肺内末梢血管病変を評価し、気管支喘息における肺拡散能力が肺気腫病変が増加・肺内末梢血管病変の低下にともない低下することを論文化した。本論文は生理学的検査と画像検査による形態評価とを結びつけた点で価値のある報告である。(Transfer coefficients better reflect emphysematous changes than carbon monoxide diffusing capacity in obstructive lung diseases.J Appl Physiol (1985). 2018 Jul 1;125(1):183-189. )また北海道COPDコホート研究における肺気腫病変のCT評価パラメーター %LAVとフラクタル次元の予後予測における異なる役割について2018年度の日本呼吸器学会学術講演会で発表済みであり、論文投稿準備中である。また肺血流測定に関しても核医学診療科との共同研究で慢性閉塞性肺疾患(COPD)と肺高血圧症と健常者において安静時・運動負荷時の肺血流の分布・増加に関する臨床研究を終了した。それぞれの群間比較、右心臓カテーテル検査や呼吸機能検査との比較の上、2019年度、2020年度には公表予定である。また肺高血圧症においてCTで評価した中枢の肺動脈測定値と肺内末梢血管病変を健常者と比較し、肺高血圧群においては右心カテーテル検査との関連も検討し、それらの結果を論文化した。右心カテーテル検査は侵襲が高く、日常診療でよく用いらられるCT画像にて肺高血圧の存在診断や血行動態のある程度の予測を行いうる可能性を示した点で価値がある。(Eur J Radiol. 2017 Nov;96:31-38. )以上より肺内構造のCT画像における評価を生理学的考察を含め検討し、実際のダイナミズムにおいて核医学的検索を進め、包括的研究を進行しえた。
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