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2019 年度 実績報告書

サイトカインパネル解析を用いた自己免疫性肺胞蛋白症の病態変化機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16K09530
研究機関新潟大学

研究代表者

赤坂 圭一  新潟大学, 医学部, 非常勤講師 (50364542)

研究分担者 高田 俊範  新潟大学, 医歯学総合病院, 特任教授 (40361919)
田澤 立之  新潟大学, 医歯学総合病院, 准教授 (70301041)
中田 光  新潟大学, 医歯学総合病院, 教授 (80207802)
谷野 功典  福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (10443863)
福島 康次  獨協医科大学, 医学部, 教授 (00254996)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード自己免疫性肺胞蛋白症 / サイトカインプロファイル
研究実績の概要

自己免疫性肺胞蛋白症では、GM-CSFに対する抗GM-CSF 中和自己抗体が病因である。しかし、血中および肺胞洗浄液中の抗GM-CSF 中和自己抗体濃度は、本疾患の重症度とは相関せず、予後予測因子にならない。今回、自己免疫性肺胞蛋白症22例における66検体の血清において、本疾患の病勢に影響を及ぼすサイトカインを明らかにすることを目的として、サイトカインプロファイルを調べた。難治時重症例の1例では増悪時と改善時を含めて3年間で6回の測定を行い、病勢の改善時にINF-γ、IL-1α、IP-10の上昇を認めた。これはマクロファージがM1マクロファージ側に分化することが関与している印象であった。このため,他の21例においても前記サイトカインに加えIL-4、IL-10、IL-13といったM2マクロファージへの分化に関与するサイトカインに注目して病勢とサイトカインの変動を検討した。22例中経過中に改善を示したのが11例、悪化したのが10例、不変であったのが4例であった。これらの症例においてサイトカイン濃度と病勢との検討を行ったが、なんらかの傾向を見出すことはできなかった。前記症例とは別の1例では改善時にINF-γ、IL-1α、IP-10の上昇を認めた。この2例では肺炎を併発していた。過去の報告でも別の方法で本疾患におけるサイトカインの検討は行われているが、病勢マーカーとなるサイトカインは特定されていない。一方で感染症併発後に本疾患が改善する現象を認めることは我々が既報している。このことより、何らかのサイトカインもしくはM1/M2マクロファージの分化が病勢に影響を及ぼしている可能性は低いが、肺炎併発により様々な炎症性サイトカインが産生されることは病勢に影響が及ぶ可能性があると考えられた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Autoimmune pulmonary alveolar proteinosis developed during immunosuppressive treatment in polymyositis with interstitial lung disease: a case report2020

    • 著者名/発表者名
      Sato S.、Akasaka K.、Ohta H.、Tsukahara Y.、Kida G.、Tsumiyama E.、Kusano K.、Oba T.、Nishizawa T.、Kawabe R.、Yamakawa H.、Amano M.、Matsushima H.、Takada T.
    • 雑誌名

      BMC Pulmonary Medicine

      巻: 20 ページ: -

    • DOI

      10.1186/s12890-020-1110-5

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Modified eosinophil adhesion in pulmonary alveolar proteinosis caused by CSF2RA deletion2019

    • 著者名/発表者名
      Uchida Yoshitaka、Nakagome Kazuyuki、Tazawa Ryushi、Akasaka Keiichi、Ito Masayuki、Haga Yoshiyuki、Komiyama Ken-ichiro、Soma Tomoyuki、Nakata Koh、Nagata Makoto
    • 雑誌名

      Allergology International

      巻: 68 ページ: S14~S16

    • DOI

      10.1016/j.alit.2019.05.015

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] 当院で経験した自己免疫性肺胞蛋白症9例における画像所見の検討2019

    • 著者名/発表者名
      赤坂圭一、太田啓貴、森田喜久子、木田言、塚原雄太、積山慧美里、西沢知剛 大場智広、川辺梨恵、山川英晃、佐藤新太郎、天野雅子、松島秀和.
    • 学会等名
      第59回日本呼吸器学会学術講演会
  • [学会発表] GM-CSF受容体α鎖変異による成人発症遺伝性肺胞蛋白症における好酸球接着能2019

    • 著者名/発表者名
      内田義孝、中込一之、田澤立之、赤坂圭一、芳賀佳之、小宮山謙一郎、杣知行、中田光、永田真
    • 学会等名
      第59回日本呼吸器学会学術講演会
  • [学会発表] アスペルギローマを合併したNSIPパターンの線維化性自己免疫性肺胞蛋白症の1剖検例2019

    • 著者名/発表者名
      赤坂圭一、吉澤政俊、太田啓貴、木田言、塚原雄太、積山慧美里、草野賢次 西沢知剛、大場智広、川辺梨恵、山川英晃、佐藤新太郎、天野雅子、安達章子 松島秀和
    • 学会等名
      第236回日本呼吸器学会関東地方会

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公開日: 2021-01-27  

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