研究課題/領域番号 |
16K09533
|
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
加藤 琢磨 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (60224515)
|
研究分担者 |
王 立楠 三重大学, 医学系研究科, 産学官連携研究員 (00589484)
宮原 慶裕 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (10582083)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | キメラ抗原受容体 / 制御性T細胞 / T細胞輸注療法 / 癌胎児性抗原 / 喘息 |
研究実績の概要 |
制御性T細胞(Treg)は自己免疫寛容に重要な役割を果たすだけでなく、種々の炎症疾患においてもその制御に深く関わっている。そこで、自己免疫疾患や臓器移植等に対する新たな治療法としてTregの輸注療法が試みられている。Tregが免疫抑制活性を発揮するには特異抗原により活性化されることが必要であるが、そもそもTreg全体の頻度が低い上に個々の抗原に対して特異的なTregの頻度はさらに低く、こうした輸注治療の実行性を損なっている。本研究では、消化管や気管の上皮細胞に発現している癌胎児性抗原に特異的なキメラ抗原受容体(Chimeric Angiten Receptor; CAR)をTregに導入して抗原特異性を付与し、Tregの特性であるBystander抑制作用を利用して難治性喘息患者に対する新規細胞輸注療法開発のための基盤的研究を行う。本年度は、マウス脾臓細胞からCD4+CD25+T細胞をFACSを用いて精製し、レトロウイルスベクターを用いてCEA特異的CARを導入することでCEA特異的CAR導入Treg(CEA.CAR-Treg)を作製した。CEA.CAR-Treg をCEA陽性細胞(MC32a)ないしは固相化CEAを用いて活性化し、OVA特異的TCRトランスジェニックマウス(OT-II)由来のCD4+T細胞のOVA特異的活性化に対する抑制活性を確認した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
OVA特異的TH1/TH17に対するin vitroにおけるCEA.CAR-Tregの抑制作用の確認が遅れているが、おおむね順調に推移している。
|
今後の研究の推進方策 |
OVA感作・チャレンジによる喘息マウスモデルを用いて、in vivoにおけるCEA.CAR-Tregの喘息用抑制作用を明らかにする。
|