研究課題/領域番号 |
16K09547
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
金子 猛 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (90275066)
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研究分担者 |
新海 正晴 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (10535214)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | COPD / HO-1 |
研究実績の概要 |
背景 HO-1は、抗炎症作用を有するヘム分解酵素で、その肺内での発現低下は肺気腫形成との関連が指摘されているが、COPDでの血中HO-1値は検討されていない。方法 2012年から13年に同意を得たCOPD患者と健診受験者の血清HO-1と患者背景との関連性を検討した。血清HO-1はassay bufferを改良したImmuno SetTM HO-1,ELISA development set(Enzo)を用いて測定した。結果 対象は、COPD患者40例(平均68歳)、健常現喫煙者46例(平均45歳)と非喫煙者46例(平均45歳)。各群の血清HO-1は、それぞれ23.8 ±11.9、39.6±21.9、44.0±11.9 ng/mLで、COPD群で有意に低値だった。なお、age-matchさせたCOPD10例(平均53歳)と健常現喫煙者23例(平均50歳)の血清HO-1は、それぞれ20.8±6.6 ng/mLと40.4±20.4 ng/mLで同様の傾向だった(P=0.002)。結論 COPD病態形成に関連するHO-1は肺内での発現低下のみならず血中でも減少していることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COPD症例のサンプルの集積に時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
COPD症例の安静時、急性増悪時の血清HO-1の評価が必要。さらには、血清HO-1の値と肺機能低下率、急性増悪発生率あんどの関連性も引き続き検討していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
症例の集積が予定より少ないため、血清HO-1の測定に関する費用が出ないことが原因です。引き続き症例集積を行い、積極的にHO-1の測定を行ってまいります。また、可能であれば、国際学会での発表と論文化なども検討してまいります。
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