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2016 年度 実施状況報告書

ドライバー遺伝子変異依存肺癌における免疫逃避機構の解明と治療戦略

研究課題

研究課題/領域番号 16K09596
研究機関久留米大学

研究代表者

東 公一  久留米大学, 医学部, 講師 (00368896)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードPD-1 / PD-L1 / 非小細胞肺癌 / EGFR / ニボルマブ
研究実績の概要

PD-1/ PD-L1経路は、がん細胞が細胞傷害性T細胞などの攻撃から免れるひとつの免疫逃避機構であるとされ、その機序として制御性T細胞の誘導、炎症抑制系サイトカインの産生や免疫抑制性共シグナルの発現が知られている。EGFR遺伝子変異やEML4-ALK融合遺伝子をターゲットとした分子標的薬の長期投与ではT790MやL1196Mの二次変異あるいはMETやHER2の増幅が発現すると考えられるが、PD-1/ PD-L1の増強を伴う変化を来たし、さらに肺がん患者の予後を悪化させると考えている。基礎的検討においてDriver oncogene (EGFR遺伝子変異やEML4-ALK融合遺伝子)とPD-L1との発現が相関し、治療耐性がん細胞株におけるPD-L1の発現増強を確認した。つまり、Driver oncogene依存性肺がん患者に分子標的治療を使用することで、PD-1/PD-L1発現の増強あるいは再構築に依存する新たな免疫逃避機構を獲得する可能性が示唆された。本研究では、Driver oncogene依存性肺がん患者における分子標的治療前後の腫瘍組織を用いてPD-L1および腫瘍浸潤リンパ球の評価を免疫染色で行い、血液検体を用いて血球分画の変化をフローサイトメトリーで解析、また血漿を用いて炎症性サイトカイン、リンパ球関連サイトカインの変化をバイオプレックスで解析することにより免疫逃避機構および腫瘍周辺環境の解析を行い、新たな治療戦略の構築に役立てたいと考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

患者登録は予定どうり終了し、現在解析を開始している。

今後の研究の推進方策

登録は終了し、治療前検体の解析も開始しており、今後も継続予定である。変化の見られたバイオマーカーに関してはメカニズムまで検討予定である。

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公開日: 2018-01-16  

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