研究課題
1. 血管内皮細胞障害における異所性FABP4発現を確認するため、マウスの物理的な血管傷害モデルを作成(wire-induced vascular injury)して検証したところ、動脈の血管内皮細胞にFABP4が異所性に新規発現誘導され、それが局所で分泌されて内皮機能障害や炎症等を惹起することを明らかにした。我々はこれまでIgA腎症モデルのgddYマウスにてコントロールマウスでは認められなかった糸球体内皮細胞のFABP4の発現を認め、更に糖尿病腎症モデルのKK-TA/Akitaマウスにおいても同様にコントロールマウスでは認められなかった糸球体異所性FABP4の発現を確認していることより、障害された糸球体内皮細胞でも類似機序でFABP4が新規発現と局所分泌され、糸球体障害の進行に関与している可能性がある。2.これまでの臨床研究及びin vivo研究において糸球体内FABP4発現量と尿タンパク量が強く相関していることを確認していることより、糸球体内皮細胞と糸球体上皮細胞のFABP4を介するクロストークの可能性を検討した。FABP4を過剰発現させたヒト糸球体内皮細胞 (HRGEC: Human Renal Glomerular Endothelial Cells)と分化誘導したマウス糸球体上皮細胞(MPC: Mouse Podocyte Clones)の共培養では、MPCの形態変化の可能性を示唆する所見が得られた。
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