研究課題
分子状水素(H2)を含有する腹膜透析(PD)液を作成する装置の開発:PD患者が自宅でH2含有PD液を安全に作成し使用することを可能とする装置を設計開発し、プロトタイプを1台作製した。機器の概要本機器は2LのPD液バッグが2個収容可能な水槽を内蔵した電気分解装置である。本機器の特長として、電気分解のために、高分子膜電極を採用し、従来の分極型電気分解法で陽極側の水を破棄していた水の浪費を圧縮することができる。本機器では温水化装置を内蔵することで、約4時間程度で1000ppbを超える高濃度H2含有の温水を作成し、一定レベルに維持することができる。この中にPDバッグを漬けおくことで、電気分解水中のH2が拡散現象によってPDバッグに移動し、約3時間の経過で300-400ppb H2がPD液中に無菌的に付加される。この機器を用いることで、H2含有のPD液を容易かつ安全に作製することができる。機器には、自動洗浄システムが内蔵されており、使用後は80度の温熱水で漬け置き槽と電解システムを洗浄することで、機器の連続使用が可能となる清潔環境を維持することができる。本機器の操作は容易であり、今後、本機器のfeasibilityと安全性について検討を行い、これを基に、予備的な臨床検討を行う予定である。
すべて 2020 2019
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 3件、 招待講演 5件)
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