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2017 年度 実施状況報告書

新規オートファジーに着目した神経変性疾患の病態解明・治療法開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K09668
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

藤掛 伸宏  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, プロジェクト助教 (60467595)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード神経変性疾患 / オートファジー
研究実績の概要

神経細胞がその恒常性を維持していく為の重要な機能の一つにオートファジーと呼ばれる細胞機能が有る。オートファジーとは、リソソームを利用し自己構成成分を分解するマシナリーであり、神経細胞内に蓄積する異常タンパク質の除去などに関わっている。哺乳動
物のオートファジー機構には、Atg5やAtg7等の分子を必要とするオートファジーと、Atg5/Atg7に依存しない新しいタイプのオートファジーが存在する。
本研究では、オートファジーの神経変性疾患に対する影響を明らかにすることを目標としている。
昨年度は、Atg5を欠損させたNeuro2a細胞でもタウの分解を誘導できることを示した。本年度は、我々が開発した新規オートファジー誘導化合物ライブラリーから既存薬を選び出し、Atg5を欠損させたNeuro2a細胞でタウの分解を促進する化合物を検索した。その結果、化合物XがNeuro2a細胞でタウの分解を促進していた。さらに調べてゆくと、化合物XはAtg5非依存的オートファジーを誘導し、ライソゾームでタウを分解していることが明らかとなった。一方で、野生型のNeuro2a細胞でもAtg5依存的オートファジーによりタウを分解することが明らかとなった。すなわち化合物Xは両方のオートファジーを誘導することが明らかになった。さらに、タウを発現するタウマウスに化合物X を投与すると、脳内でオートファジーを誘導することが明らかとなり、現在はその効果を測定している途中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

タウを分解できる化合物を培養細胞を使った実験で同定し、マウスでもオートファジーを誘導することを明らかにしているため。

今後の研究の推進方策

予定通り、マウスの病態を改善できるかどうか調べていく。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Association Between Autophagy and Neurodegenerative Diseases2018

    • 著者名/発表者名
      Nobuhiro Fujikake, Minkyoung Shin and Shigeomi Shimizu
    • 雑誌名

      Frontiers in Neuroscience

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • 査読あり / 国際共著
  • [備考] 病態細胞生物学分野ホームページ

    • URL

      http://www.tmd.ac.jp/mri/pcb/index.html

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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