研究課題/領域番号 |
16K09673
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
宮崎 育子 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (40335633)
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研究分担者 |
浅沼 幹人 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (00273970)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | パーキンソン病 / ロテノン / アストロサイト / ドパミン神経障害 / 腸管神経障害 / メタロチオネイン |
研究成果の概要 |
ロテノン曝露による中脳アストロサイトを介した神経障害はドパミン(DA)神経特異的であり,その神経障害には細胞内DAの酸化により生成されたDAキノンが関与することが明らかとなった.ロテノン曝露による腸管神経障害には,腸管アストロサイト様グリア細胞における抗酸化分子メタロチオネイン(MT)発現低下が関与することが示された.さらに,ロテノン慢性皮下投与マウスへのコーヒー成分カフェイン酸あるいはクロロゲン酸の経口投与により,アストロサイト(様グリア細胞)におけるMT発現が誘導され,ロテノンによる黒質DA神経および腸管筋間神経叢の変性脱落が阻止された.
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自由記述の分野 |
神経分子病態学,神経病態薬理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,孤発性パーキンソン病における重要な課題である「なぜ特定の神経系のみが障害されるのか?」を解明するため,アストロサイトの部位特異性に着目し,環境毒による神経障害における神経-グリア連関を検討したものである.本研究により,部位特異的なアストロサイト(様細胞)の機能不全が神経脆弱性を規定しうることを明らかにした.また,アストロサイト(様細胞)の発現因子を修飾させることで神経変性を阻止するというパーキンソン病に対する全く新しい観点からの治療法開発の基礎データを得ることができた.
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