タイラーマウス脳脊髄炎ウイルス (TMEV) 感染による脱随疾患は多発性硬化症 (MS) の代表的な疾患モデルである。TMEVが免疫グロブリン様受容体であるSiglec-Eに結合することを見出した。しかしながら、Siglec-E単体の発現では、感染成立には不十分であることが判明した。一方、TMEVは、形質細胞様樹状細胞(pDC)に結合しないことから、脂質構成成分を検討したところ、pDCではガングリオシド構成成分の発現が低いことが判明した。また、DCではウイルスカプシドタンパクとコレラトキシンBサブユニットが共染色された。これらの結果から、TEMVの受容体はガングリオシドであることが示唆された。
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