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2022 年度 実施状況報告書

言語理解の脳内機構

研究課題

研究課題/領域番号 16K09707
研究機関北海道大学

研究代表者

大槻 美佳  北海道大学, 保健科学研究院, 准教授 (10372880)

研究分担者 中川 賀嗣  北海道医療大学, リハビリテーション科学部, 教授 (40273718)
今井 むつみ  慶應義塾大学, 環境情報学部(藤沢), 教授 (60255601)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2024-03-31
キーワード失語症 / 視線計測器 / eye tracker / 言語理解 / 言語評価 / 多肢選択課題 / 臨床応用 / 呼称課題
研究実績の概要

失語症患者の言語理解能力は、一般的には、単語レベルの理解であれば、聴覚あるいは文字提示された単語に合致する対象・絵カードなどを指さすという課題で、また、文レベルの理解であれば、聴覚あるいは文字提示された文に合致する情景画などを指さす、あるいは提示された通りに動作するという方法で評価されている。しかし、近年、そのような刺激提示+指差しや動作というリアクションで判定する方法における言語の評価が、言語能力自体を適切に反映していない可能性が指摘されてきた。すなわち、動作やリアクションという媒体を挟むことによる修飾が指摘されている。そこで、本研究では、一連の課題に対する直接反応の一環として、視線の動きに注目し、これまで認知科学分野で用いられてきた視線計測機器(eye tracker)を用いて、失語症患者の理解力判定を客観的に行う方法を検討し、その臨床応用を目的として、計画された。
昨年度までは、健常人を対象にした軽量軽量視線計測機器(tobii eye tracker nano)を用いた課題を施行し、視線計測器自体の安定性・信頼性を確認した。
本年度(令和4年度)は、昨年までに健常人で確立した軽量視線計測機器(tobii eye tracker nano)を用いた課題を、脳損傷者(患者)に実施するための調整を行った。
具体的には、①計測器のない状態で、被検者に同様の課題が行えるかを試行し、問題点の抽出と改善を行った。②患者施行を行う施設を選定し、患者数の把握・各種許可などの準備を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

本年度は、医療機関における患者データの収集を開始する予定であったが、新型コロナ感染症の影響があり、予定していた医療機関では外来におけるリハビリテーションなどを全面的に中止したままであり、患者データ収集が計画通り進められなかった。

今後の研究の推進方策

今後は、患者データおよび患者にage-matchした高齢者データの蓄積を行う予定である。新型コロナ感染症による医療機関へのアクセスや高齢者リクルートの問題は、依然として存在するが、2023年に入り、アクセルが可能になる見込みがあり、各医療機関のルールに則り、積極的にデータ収集を進める予定である。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナ感染症拡大防止措置に伴い、以下の理由で予算が使用できなかった。
1.患者の施行および高齢健常人の施行が少なく、謝金として計上していた予算が十分使用できなかった。2.上記に伴い、データ処理費用なども十分使用できなかった。3.また、多くの学会・研究会が、中止ないしweb開催となったため、旅費の使用がなかった。
次年度は、被検者を増やし、学会なども現地参加になる可能性もあり、それらに費用が計上される予定である。

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公開日: 2023-12-25  

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