| 研究課題/領域番号 |
16K09711
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| 研究機関 | 新潟大学 |
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研究代表者 |
小澤 鉄太郎 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任教授 (10377153)
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| 研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| キーワード | パーキンソン病 / 腸内細菌 / 自律神経障害 / シヌクレイノパチー / 嗅覚障害 |
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| 研究実績の概要 |
シヌクレイノパチーとは、神経系にリン酸化アルファシヌクレインが蓄積する神経変性疾患の総称であり、代表的な疾患はパーキンソン病である。パーキンソン病におけるリン酸化アルファシヌクレインは、嗅覚経路、あるいは末梢臓器から迷走神経を介した経路で中枢神経系に運ばれるとする仮説が有力である。嗅覚経路の病態に関しては鼻腔・口腔に近接する環境要因が関与し、末梢臓器に関しては消化管内腔に接する環境要因が重要であると考えられる。そのため我々は、口腔細菌、あるいは腸内細菌をターゲットにし、パーキンソン病の発症に関わる環境要因を検索することを目的に本研究を進めている。
平成２９年度終了までにおいては、パーキンソン病の対象例を22例（男：女＝9:13、平均年齢68.8歳、平均罹病期間4年）に増やし実験を進めた。尿素呼気試験では22例中6例で呼気中の１３ＣＯ２濃度の上昇が見られ、胃のピロリ菌感染を認めた。口腔ガス分析では、口腔内の硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルスルフィド濃度を測定し、22例での平均値はそれぞれ、硫化水素87.3ppm、メチルメルカプタン65.5ppm、ジメチルスルフィド12.0ppmであった。OSIT-Jを用いた嗅覚機能検査では、22例の平均値は5点（12点満点）であり、これまでのところ、嗅覚低下と胃のピロリ菌感染、口腔内の硫化水素、メチルメルカプタン、あるいはジメチルスルフィド濃度との間に相関は見られていない。また、消化器症状などの自律神経症状の程度をSCOPA-AUTを用いて評価したが、そのスコアと胃のピロリ菌感染、口腔内の硫化水素、メチルメルカプタン、あるいはジメチルスルフィド濃度との間に相関は見られていない。さらに症例を増やして検討する予定である。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究はおおむね順調に進展している。研究にエントリーした症例数は順調に数を伸ばしており、データの蓄積は順調に進んでいる。
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| 今後の研究の推進方策 |
引き続き、地域医療機関と住民への情報提供と啓発活動を継続し、早期パーキンソン病患者の当院への受診行動を促すことで、さらに症例の蓄積を目指す方針である。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
次年度支払額として計上された135,701円につきましては、本年３月に出張旅費として請求したもので、事務手続きとしては４月に決済されております。
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