【Ⅰ.マウス脳脊髄腔内への持続的な栄養因子投与手技の確立】 我々が開発した栄養因子を高発現する細胞を用いて,その細胞をシート状に培養してマウス脳に移植する方法の検討を進めた.現時点では本法が最も確実に栄養因子を供給できると考えられるが,シート状の細胞移植でも以下に記載した宿主側の拒絶反応が見られるため,この反応の制御が重要と考えられた.
【Ⅱ.細胞生存シグナルの検出手技の確立】 細胞をシート状にマウス脳表面に移植した場合,移植細胞シート中に宿主のミクログリアが多数浸潤していることが確認され,このマイクログリアはM1(細胞障害性)とM2(細胞保護性)の両方が浸潤していることを確認した.現在中枢神経内のマイクログリアを選択的に消去する方法を開発し,移植に対する影響を検討している.
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