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2016 年度 実施状況報告書

GPR40-インクレチンシグナル系による新規の脂肪肝・脂質代謝異常改善機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16K09780
研究機関国立研究開発法人国立循環器病研究センター

研究代表者

冨田 努  国立研究開発法人国立循環器病研究センター, バイオバンクバイオリソース室, 室長 (50402897)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードGPR40 / 創薬 / 糖尿病 / 脂肪酸 / G蛋白共役型受容体
研究実績の概要

本研究では、GPR40が脂肪肝・高脂血症・インスリン抵抗性の改善に関与する可能性を明らかにする目的で、ごく最近報告されたインクレチンによる脂肪肝改善作用に注目し、既に作成済みのGPR40KOラットのインクレチン分泌およびその肝臓や脂肪組織での作用の解析を行う。GPR40KOラットだけでは解析に難渋する可能性を想定し、GPR40のBACトランスジェニック(Tg)ラットを作成する。GPR40BACTgラットは作成の容易なヒトGPR40遺伝子全体を用いるものと、より内因性の発現に近いラットGPR40プロモーター下にヒトGPR40を発現する2種を作成し、後者の作成に難渋した場合に前者をバックアップとして用いる。さらに難渋した場合に備え、STC-1、3T3L1、HepG2などの腸管内分泌細胞、脂肪細胞、肝細胞の細胞株でGPR40アゴニストを用いて検討する。
1.GPR40KOラットの解析は36週まで基礎データ等は揃いつつある。特に、26週までは消化管ホルモンの分泌調節が十分に揃ってきている。経過は順調と考える。
2.GPR40KOラットの肝臓のサンプリングは終了し、今後の解析の準備は万端である:(1)合成系制御因子:PPARg, SREBP1, SREBP2, LXR, SHPなど、酵素:ACC, ACL, FAS, GPAT, SCD1, MAL(malic enzyme)など、(2)酸化系制御因子:PPARaなど、酵素:AOX, CPT1, mitochondrialのcomplex構成遺伝子群など(3)放出系apoB100, MTTPなど(4)取り込み系LDL-R, CD36, LPL, HP(hepatic lipase)などの遺伝子発現をmRNA、蛋白定量などにて検討する
3.GPR40Tgラットの作出はプラスミド合成まで進みつつある。順調と考える。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

1.GPR40KOラットの解析は36週まで基礎データ等は揃いつつあり、経過は順調と考える。
2.GPR40Tgラットの作出はプラスミド合成まで進みつつある。順調と考える。

今後の研究の推進方策

GPR40KOラットの解析 平成28年度までGPR40KOラットの解析を行う。消化管ホルモン分泌調節の検討を進める。
GPR40Tgラットの解析 GPR40Tgラットを作成し、肝臓および糖負荷/食事負荷時の消化管ホルモン分泌調節の検討を進める。
肝臓での各種遺伝子発現を検討する。
GPR40アゴニストを用いた培養細胞での解析 培養系でもGPR40アゴニストを用いた解析を発展させる。

次年度使用額が生じた理由

動物の繁殖が思うように行かなかった期間があったがmating pairを増やすなどの工夫で問題は解消されつつあり、今後に動物飼育費等として使用される予定である。

次年度使用額の使用計画

動物維持管理費として必要であり、使用の予定がある。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (5件)

  • [学会発表] 新規の遺伝性肥満モデルmkyo/mkyoラット膵島における脂肪酸受容体GPR40の遺伝子発言調節2016

    • 著者名/発表者名
      吉良友里、冨田努、細田公則、藤倉純二、海老原千尋、阿部恵、海老原健、中尾一和、稲垣暢也
    • 学会等名
      第37回日本肥満学会
    • 発表場所
      東京都(東京ファッションタウンビル)
    • 年月日
      2016-10-08
  • [学会発表] 遺伝性肥満・耐糖能異常モデルKoletskyラット膵島でのGPR40遺伝子発現調節2016

    • 著者名/発表者名
      冨田努、細田公則、藤倉純二、中尾一和、稲垣暢也
    • 学会等名
      第37回日本肥満学会
    • 発表場所
      東京都(東京ファッションタウンビル)
    • 年月日
      2016-10-08
  • [学会発表] 非肥満・耐糖能異常モデルGoto-Kakizakiラットと肥満・耐糖能異常モデルmkyo /mkyo ラットにおける膵島でのGPR40の遺伝子発現調節2016

    • 著者名/発表者名
      吉良友里、冨田努、細田公則、藤倉純二、海老原千尋、阿部恵、海老原健、中尾一和、稲垣暢也
    • 学会等名
      第59回日本糖尿病教学会年次学術集会
    • 発表場所
      京都市(みやこめっせ)
    • 年月日
      2016-05-19
  • [学会発表] G蛋白共役型―脂肪酸受容体GPR40の遺伝性肥満耐糖能異常モデルコレツキーラットにおける発現調節と意義2016

    • 著者名/発表者名
      冨田努、細田公則、小鳥真司、藤倉純二、中尾一和、稲垣暢也
    • 学会等名
      第59回日本糖尿病教学会年次学術集会
    • 発表場所
      京都市(みやこめっせ)
    • 年月日
      2016-05-19
  • [学会発表] 遺伝性肥満モデルmkyo/mkyoラット膵島での脂質受容体GPR40の遺伝子発現調節2016

    • 著者名/発表者名
      吉良由里、冨田努、細田公則、藤倉純二、海老原千尋、阿部恵、海老原健、中尾一和、稲垣暢也
    • 学会等名
      第89回日本内分泌学会学術総会
    • 発表場所
      京都市(国立京都国際会館)
    • 年月日
      2016-04-21

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公開日: 2018-01-16  

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