本研究は、GPR40の生理的意義を探索を目的とし、GPR40ノックアウト(KO)ラットを作成し、代謝を中心にWTラットと比較した。体重、摂餌量、空腹時血中脂質(遊離脂肪酸、中性脂肪、総コレステロール)濃度、腹腔内インスリン負荷試験(ipITT)での負荷後血糖低下率はGPR40KOラットとWTラットで差がなかった。GPR40KOラットで腹腔内糖負荷試験(ipGTT, 2g/kg)でWTラットと比べ血糖は負荷後30分から120分まで有意に高値で、血中インスリン濃度は負荷後15分のみWTラットと比べ著明に低値だった。本研究の結果から、GPR40の糖代謝調節での生理的意義が強く示唆される。
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