研究課題/領域番号 |
16K09790
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研究機関 | 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛 |
研究代表者 |
池脇 克則 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 内科学, 教授 (40287199)
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研究分担者 |
塩谷 一紗 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 内科学, 助教 (20773641)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | シトステロール血症 / トレーサー / 安定同位体 / アポ蛋白B |
研究実績の概要 |
本年度は、さらに2名のシトステロール血症ホモ接合体患者に代謝実験を実施した。患者は、18歳と16歳の兄弟症例で、TC/TG/HDL-C/LDL-C=(姉)222/55/62/149(弟)244/69/53/177mg/dlであった。アポ蛋白B代謝パラメーターは、VLDL apoB濃度が2.57/3.35mg/dl FCR 7.62/7.75poos/day、産生速度が7.82/10.39mg/kg-d、IDL apoB濃度は3.00/3.18mg/dl、FCR 10.21/6.23pools/d、産生速度 12.23/7.92mg/kg-d、LDL apoB濃度は80/91mg/dl、FCR 0.356/0.257pools/d、産生速度 11.4/9.4mg/kg-dであった。昨年度の1名と併せて3名と7名の健常者の平均は、VLDL apoB濃度 4.17/3.95mg/dl(p=0.85)、FCR 5.66/7.06pools/d(p=0.57)、産生速度 7.49/10.58mg/kg-d(p=0.31)、IDL apoB濃度は3.66/3.37mg:dl(p=0.83)、FCR 7.36/8,94pools/d(p=0.56)、産生速度 10.34/9,56mg/kg-d(p=0.67)、LDL apoB濃度は86.5/74.6(p=0.06)、FCR 0.300/0.415(p=0.026)、産生速度 10.29/12.37mg/kg-d(p=0.26)であった。以上から、シトステロール血症では健常者に比較して、有意にLDLの異化障害が存在することが明らかになった。今後、代謝モデルで愛車以上の詳細(metabolic channeling)と検討すること、また可能であれば家系内のヘテロ接合体患者に対する安定同位体を使ったトレーサー実験を実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
計画以上に進展した理由としては、被験者の協力が得られスムーズにトレーサー実験を行えたこと、またサンプリング後の処理でも大きな問題が発生せず、最後のGC-MSでの測定も機会のコンディションが良好で再測定などなかった点があげられる。
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今後の研究の推進方策 |
次年度では、これまで実験を実施した3名のシトステロールホモ接合体に対してさらに詳細なモデル解析を行ない、いわゆるmetabolic channelingについて健常者を比較検討する。また、親族内のシトステロールヘテロ接合体患者のトレーサー実験を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
一部の試薬についての改正処理が遅れたため。その分は本年度使用する。
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