高血圧症の10%とも言われる原発性アルドステロン症は、本態性高血圧と比較し心脳血管障害の合併が高率である。近年その原因遺伝子としてKCNJ5遺伝子変異が報告されたが、その詳細メカニズムは解明されていない。そこで我々はKCNJ5変異を遺伝子導入したマウスモデルなどを作成し、原発性アルドステロン症の発症機構の解明を開始した。変異KCNJ5マウスは、これまで明らかな副腎の過形成や腫瘍化は認められていないが、アルドステロン合成酵素の過剰産生が確認された。今後はさらに詳細な検討を続け、原発性アルドステロン症の診断診断 治療への応用を目指したい。
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