研究課題
FGF19サブファミリーはFGFファミリーの中で特に内分泌型FGFと呼ばれ、Klothoファミリー分子を必須の受容体構成因子として分泌臓器から遠く離れた臓器に作用して代謝制御を担っている。FGF19サブファミリーのうち、FGF23は主に骨に発現しカルシウム・リン恒常性の維持に必要である。一方、栄養代謝に重要な臓器に発現して臓器間情報伝達を担うFGF19とFGF21は、いずれもエネルギー恒常性の維持に重要と考えられてきた。本研究では、FGF19に着目し、膵消化液分泌と肝臓の代謝制御における意義について解析を行い栄養物質の消化吸収におけるFGFの統合的役割の解明を目指してきた。平成30年度には、特に肝臓に関する研究を行った。これまでのbetaKlothoノックアウトマウスの肝臓におけるトランスクリプトームデータに加えヒト肝臓ガン細胞株HepG2の培養系へのFGF19の添加実験、FGF15(マウスFGF15はヒトFGF19のオルソログ)ノックアウトマウスや市販ヒト肝臓組織のRNA解析を通して、FGF19-beta Klothoシステムが担う代謝制御の全貌と肝・膵疾患における意義が明らかとなった。
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