研究課題
(1)アディポネクチンのT-cadherinを介する抗動脈硬化作用・抗糖尿病作用の解明と生理動態解析:アディポネクチンはT-cadherinを介して抗動脈硬化作用を発揮することをin vivoおよびin vitroにおいて明らかにした(FASEB J. 2017)。さらに、T-cadherinと結合する血清タンパクはアディポネクチンのみであること(JBC. 2017)、アディポネクチンはT-cadherinを介して血中エクソソームを増加させる作用を有することを明らかにした(JCI Insight. 2018)。また、アディポネクチンがT-cadherinを介して骨格筋の再生維持に寄与していることを明らかにし(Sci Rep. 2019)、その抗糖尿病作用については現在解析を進めている。(2)GPI-PLDを介するアディポネクチン蛋白の組織および血中レベルでの調節機構とその生理的意義:糖尿病モデルdb/dbマウス及びSTZ投与マウスにおいて、血中GPI-PLDがコントロールに比して有意に上昇、また肝臓においてもGPI-PLD mRNAレベルも増加していた。GPI-PLD欠損マウスを樹立し解析を進めた。GPI-PLD欠損マウスは、耐糖能が良好であり、また脂肪肝が軽度に留まっていた。その機序として、肝細胞内ジアシルグリセロール(DAG)含量がGPI-PLD欠損により少なくなっている事を明らかにした(AJP. 2019)。(3)生体イメージングを駆使したアディポネクチンの動態生理学の解明:アディポネクチンを蛍光標識したアデノウイルス(Ad-tdTomato-Adipo)を作製し、マウスに投与し生体イメージングを実施し、血管内にアディポネクチンを検出することが可能となり、現在血管内皮細胞との連関を生体イメージングの観点から検討している。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 2件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (12件) (うち招待講演 1件)
American Journal of Physiology-Endocrinology and Metabolism
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10.1152/ajpendo.00319.2018
Scientific Reports
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JCI Insight
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