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2018 年度 実績報告書

スプライソソーム遺伝子LUC7L2の機能不全に基づく骨髄悪性腫瘍発症機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16K09844
研究機関福井大学

研究代表者

細野 奈穂子  福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 講師 (50509312)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードLUC7L2 / スプライシング異常 / HMGN1 / LETMD1
研究実績の概要

急性骨髄性白血病や骨髄異形成症候群などの骨髄系腫瘍において、7番染色体の欠損は高頻度に認められる異常である。研究者は7番染色体の高頻度欠失領域に位置するスプライシング装置の構成分子であるLUC7L2の機能不全に起因する病態の解明を取り組むべく、2種類の白血病細胞株(HL60, K562)を用いてLUC7L2の低発現細胞株(発現率15~60%、コントロール比)を作成した(HL60/shLUC7L, K562/shLUC7L2)。LUC7L2低発現細胞株では、細胞倍加時間の延長を認め、細胞同士が接着する形態異常を認めた。さらにK562/shLUC7L2細胞ではアポトーシス誘導タンパクであるBimの発現低下を認めた。LUC7L2の発現低下に伴うスプライシングの異常をこれらの細胞株で検討したところ、両細胞ともに、エクソンスキッピングを最も高頻度に認めた。両細胞に共通して認められたスプライシングの異常として、BCLAF1、HMGN1、LETMD1の遺伝子などを含む8遺伝子においてスプライシングの異常が認められた。なかでもHMGN1のスプライシングの異常は、相互排他的(mutually exclusive exon)なものであった。HMGN1の発現は正常骨髄に多く認められており、細胞増殖および腫瘍細胞の進展に深く関わる分子であることから、本遺伝子のスプライシングの異常に伴う発現変化が腫瘍化に関わる候補分子として推測された。今後はこれらの分子の異なるスプライシングの結果が造血細胞に及ぼす影響について検討を加えていく。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Genetic abnormalities and pathophysiology of MDS2019

    • 著者名/発表者名
      Naoko Hosono
    • 雑誌名

      International Journal of Clinical Oncology

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • DOI

      10.1007/s10147-019-01462-6

    • 査読あり
  • [学会発表] Spliceosomal gene LUC7L2 defect causes alteration of NOTCH3 and BIM expression in myeloid leukemia cell lines2018

    • 著者名/発表者名
      Naoko Hosono
    • 学会等名
      The 9th JSH International Symposium
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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