成人T細胞白血病(ATL)は、最も予後の悪い白血病の一つである。ATLの発症は世界的にみて日本の西南部(九州、沖縄)に多く、日本で初めて提唱された疾患である。そのためATLの基礎研究、治療開発は日本にとって非常に重要な意義があると考えられる。今回我々はウイルス蛋白HBZがマイクロサテライト不安定性を誘導することを見出した。高頻度マイクロサテライト不安定性をもつ固形癌において抗PD-1抗体薬の効果が強く認められることが分かっており、今回の我々の発見はATLに対する新規治療法の開発に貢献できると考えられる。
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