研究課題/領域番号 |
16K09856
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
谷脇 雅史 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任教授 (80163640)
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研究分担者 |
名越 久朗 京都府立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (80713924)
知念 良顕 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10757602)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 難治性リンパ腫 / 8q24染色体異常 / キメラmRNA / PVT1 / long noncoding RNA / 遺伝子増幅 |
研究成果の概要 |
びまん性大細胞型Bリンパ腫(DLBCL)細胞株のdouble-color FISH (DC-FISH)解析で,add(8)(q24)とder(14)t(14;16)によるIGH遺伝子への8q24領域の挿入と診断した.独自に作成したPVT1プローブにより,8q24切断点をlncRNA PVT1 のexons1-2に同定し,RNA-SeqによりPVT1-ELK2APキメラを見出した.別のDLBCL細胞株で,派生染色体der(8)の均一染色部位におけるMYCの高度増幅を認めた.8q24増幅単位のサイズは1.4Mbであり,MYCとPVT1の両者を含んでおり,FISHでもPVT1の高度増幅を認めた.
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自由記述の分野 |
血液腫瘍
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
非ホジキンリンパ腫の難治性に関与する新規分子異常が同定できれば,診断や適切な治療法選択の指標と応用できる.そのためには,PVT1キメラをゲノムやmRNAレベルで迅速に検出する臨床検査法の確立が重要であり,PCRやFISHによって日常診療への導入が促進される.さらに,新規分子異常が同定は新規治療薬の開発にも寄与する.新規分子異常に基づいた層別化あるいはリスク分類を確立し,適切な治療戦略が立案できれば,難治性であるがゆえの過剰治療を回避することが可能である.人口構成が高齢化するなか非ホジキンリンパ腫の罹患率は上昇しているため,本研究の社会的ならびに医療経済的なインパクトは大きいと考えられる.
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