同種造血幹細胞移植後の移植片対宿主病(graft-versus-host disease; GVHD)は、移植の成否を左右する重要な合併症である。特に慢性GVHDは、第一選択薬であるステロイドに抵抗性を示す場合、有効な二次治療は未だ確立されておらず、新たな治療法の確立が期待されている。 制御性T細胞(regulatory T cell; Treg)は免疫寛容の維持に働き、GVHDに代表される同種免疫応答に対しても抑制的に働く細胞である。本研究ではGM-CSF投与によって増加したCD4+CD8-DCがTregの選択的誘導に関わり、Tregに依存して慢性GVHDを抑制できることが明らかになった。
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