これまで私たちは関節リウマチ(RA)の病態において重要な役割を担う滑膜線維芽細胞が、機能的に異なる複数のサブセットから構成され、その中でCD34-THY1+という細胞表面分子の発現によって同定されるサブセットが増生し、病態に関与している事を明らかにしてきた。本研究では、これらのサブセットの機能の違いを詳細に解析し、CD34-THY1+サブセットは組織傷害に寄与し、更にCD34+サブセットは滑膜組織での炎症を引き起こす主要細胞としてRAの病態に関与していることを明らかにした。更に、サブセット間で発現レベルが異なる遺伝子に着目し、病的な線維芽細胞サブセットの増生や機能を調節する遺伝子を同定した。
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