研究実績の概要 |
ANCA関連血管炎(AAV)患者の治療開始前および健常人でのmiR-5571・miR-200cをリアルタイムPCR法で測定し,AAV患者で発現が亢進していることを確認した。 次に、活動性のAAV患者におけるmiR-5571・miR-200cと患者背景(疾患分類,重症度,臓器別BVAS(バーミンガム血管炎活動性スコア),CRP, MPO-ANCA, PR3-ANCA, 血清クレアチニン, 白血球数, IgG,KL-6)との関連を単回帰あるいは重回帰分析を用いて個別のパラメータとの関連を検討した。 miR-5571・miR-200cの発現と疾患分類、BVAS、臓器障害、CRPとの関連は認めなかった。miR-200cは欠損値として扱わざるを得ない検体が多く十分な検討ができなかったが、miR-5571はMPO-ANCA値と有意な相関を認めた。また血清Cr値と負の相関を認める傾向が確認できた。 現在、活動性症例の追加、および寛解症例での検討を行っており、活動性によるmiR-5571・miR-200c推移の検討を予定している。併せて全身性エリテマトーデス (SLE) 患者10名,急性細菌感染症患者10名の血清の収集も継続中で今後疾患特異性についても検討予定である。 来年度以降は上記の検討に加えてIn vitroにおけるmiR-200c, miR-5571の機能解析やIn vivoでのmiR-200c, miR-5571の検討を予定している。
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