研究課題
リコンビナントAIF-1/抗AIF-1抗体の作成リコンビナントAIF-1は、ヒトAIF遺伝子を末梢血リンパ球のcDNAよりPCR法にて増幅させ、得られたDNA fragmentを、GST purification systemと抗AIF-抗体をアフィニティークロマトグラフィーにより、融合タンパク質を精製した。モノクローナル抗体は、上記蛋白をウサギに免疫し血清を精製後、マウスの脾臓細胞とマウスミエローマ細胞を共存培養で細胞融合し、ハイブリドーマを作成して精製した。ブレオマイシン誘導肺線維症マウスモデルにおけるAIF-1の病因的意義8~10週齢のオスC57/BL6マウスに、ブレオマイシン経気道散布し、ブレオマイシン誘導性のマウス肺線維症モデルを作成した。HE染色、Masson-Trichrome染色で肺線維化形成のある事を確認の上、同モデル使用し以下の結果を得た。急性期において、AIF-1は肺胞マクロファージおよひ肺胞洗浄液中にAIF-1が高発現を示し、リコンビナントAIF-1は単球細胞株であるRAW2647細胞およびC57/BL6マウス由来の肺線維芽細胞からの、TNFα 、IL6産生を促進させた。また肺線維芽細胞より好中球のケモカインであるCXCLl(KC)の産生も上昇をさせることも確認した。線維化に関与する機序として、マクロファージからのTGF-βの産生増加、培養線維芽細胞の遊走を誘導している事を明らになった。
2: おおむね順調に進展している
リコンビナントAIF-1/抗AIF-1抗体の作成を作成した。ブレオマイシン誘導肺線維症マウスモデルの急性期に加えて慢性期の肺線維化にAIF-1が、線維化芽細胞や単核球に発現することを示し、αMSA発現の発現時期との関連から、epithelial-mesenchymal transition (EMT)への関与も示唆された。
肺間質の線維化を惹起するAIF-1の生物活性について、特に繊維芽細胞のepithelial-mesenchymal transition (EMT)への関与、また、単核球のAIF-1をノックダウンすることによる免疫系への作用を検討していく。
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Biochemical and Biophysical Research Communications
巻: 495(2) ページ: 1901-1907
10.1016/j.bbrc.2017.12.035.