研究課題/領域番号 |
16K09900
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
膠原病・アレルギー内科学
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
川人 豊 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50336731)
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研究分担者 |
河野 正孝 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60405256)
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研究協力者 |
永原 秀剛
木田 節
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | AIF-1 / 肺線維症 / ブレオマイシン |
研究成果の概要 |
ブレオマイシン肺障害マウスモデルの急性期において、肺胞洗浄液中にAIF-1が発現し、AIF-1で刺激したマクロファージや肺線維芽細胞からTNF-α、IL-6を分泌して炎症、組織破壊を、肺線維芽細胞からはKC (CXCL1)を分泌して、ケモタキシスを誘導した。慢性期では、マクロファージにAIF-1が発現して線維化に関与する増殖因子TGF-βを分泌し、肺線維芽細胞の増殖・遊走能を有していた。また、AIF-1遺伝子をノックダウンさせたマクロファージ系の樹状細胞は、非特異的抗原刺激によるT細胞の増殖を抑制した。これらより、AIF-1が、肺線維症の急性期・慢性期の病態機序に関与が示唆された。
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自由記述の分野 |
膠原病・リウマチ性疾患
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺線維化の免疫反応を含めたメカニズムは未だ不明であり、リウマチ性疾患合併症として間質性肺炎から生じる肺線維症有効な治療法がなく難治性であり、生命予後を悪化させる。近年、AIF-1は、ヒトの全身性硬化症の間質性肺病変や線維化皮膚病変での発現がみられているが、繊維化に関わる機序は明らかにされていなかった。本研究では、AIF-1が、マクロファージや肺線維芽細胞からサイトカインやケモカインを誘導し、線維化に関与する増殖因子であるTGF-βを分泌することにより、肺の線維化の病因に深く関与する事が明らかになり、肺線維化治療の新たなターゲット分子になる可能性を示した。
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