脊椎関節炎は、全身性の腱付着部炎と二次性関節滑膜炎を特徴とする自己炎症性疾患で、 全身性多臓器障害をきたす。疾患感受性遺伝子としてHLA B27が全世界的に知られているが,日本人では保有率が低く診断が困難であった.近年,炎症性サイトカインを標的とする生物学的製剤で有効かつ安全に治療可能となったことから、早期診断早期治療の重要性が増している.本研究で、隠れ脊椎関節炎患者が2%弱、疑いは20%弱存在することを示し、鑑別診断として上位に位置づけた意義は大きい。また、早期診断に対し、世界的に有用とされるHLA-B27は日本人では検出されにくいが、HLA-B46がマーカーとなりうることを示し有意義である。
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