重症熱性血小板減少症候群 (SFTS) は2011年に中国で最初に報告された新規ダニ媒介性感染症である。2013年より日本でもSFTS患者が毎年報告されているが、SFTSの病態や治療法は不明な点が多い。近年、マウスモデルにおいて、SFTSに対する抗ウイルス薬(ファビピラビル)の有用性が示された。我々はファビピラビルのSFTS患者に対する有効性と安全性を検討する多施設臨床試験を2016年より実施し、ファビピラビルの有効性および安全性が示唆された。また当院ではSFTS患者の末梢血検体を用い、B細胞系の異型リンパ球が出現することを見出し、特異的免疫反応が生じることを示した。
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