研究課題/領域番号 |
16K09969
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
小林 弘典 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 助教 (70397868)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | アシルカルニチン分析 / LC-MS/MS / タンデムマス / 脂肪酸代謝異常症 / 成人 / 臨床検査 |
研究成果の概要 |
脂肪酸代謝異常症とは脂肪酸β酸化が障害される先天代謝異常症である。エネルギー供給をβ酸化に大きく依存する心筋や骨格筋、肝臓などが障害され易い。これまで成人例の報告はほとんどなかったが、未診断例も少なくないと推測される。脂肪酸代謝異常症の診断にはLC-MS/MSを用いたアシルカルニチン分析が有用であるが、これまでの分析法は精密性や再現性に課題があった。臨床検査として利用可能なアシルカルニチン分析法を確立し、その評価を行うと共に、脂肪酸代謝異常症の成人例のスクリーニングやフォローアップに適用した。VLCAD欠損症1例、グルタル酸血症2型の2例について臨床像を検討することが出来た。
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自由記述の分野 |
先天代謝異常症
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究においては、効率よく脂肪酸代謝異常症をスクリーニングできる血清アシルカルニチン分析法(新AC法)を確立し、実際に脂肪酸代謝異常症の診断および臨床経過のフォローアップに使用できる事を示した。今後、小児例のみならず成人期における脂肪酸代謝異常症の成人診断例の増加が期待できる。 また、新AC法を用いて脂肪酸代謝異常症患者のスクリーニングを行った。VLCAD欠損症、グルタル酸血症2型などの成人例について経時的な経過を追うことが出来た。脂肪酸代謝異常症母体の周産期におけるアシルカルニチン値の推移などの治験が得られ、今後の診療への情報を蓄積できた。
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