APOBEC3Bが小児白血病の発がんに寄与しているか検討した。小児白血病検体におけるAPOBEC3B遺伝子の発現頻度は少なかったが、APOBEC3B遺伝子の発現に関わらず、50%の症例でC→T変化の遺伝子変異を認めた。また、IKAROS遺伝子とPAX5遺伝子のshRNA、TEL-AML1融合遺伝子をそれぞれ導入した臍帯血由来CD34陽性細胞に、APOBEC3B遺伝子を発現させた一部がclone性増殖を示した。そのcloneは、分化能の低下、自己複製能の亢進およびアポトーシスの低下が認められたことから、APOBEC3B遺伝子が小児白血病の発症に寄与する可能性が示唆された。
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