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2019 年度 実績報告書

既存の自己抗体が未特定の自己免疫疾患における網羅的抗リン脂質抗体の検討

研究課題

研究課題/領域番号 16K10031
研究機関大分大学

研究代表者

是松 聖悟  大分大学, 医学部, 客員教授 (60264347)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード抗リン脂質抗体 / 川崎病
研究実績の概要

血管炎の原因として抗リン脂質抗体症候群があるが、川崎病におけるこの抗体の関与についての検討は乏しい。動脈内皮細胞膜を構成するリン脂質の主成分であるPhosphatidylcholine(PC)、Phosphatidylethanolamine(PE)と、本来は微量しか存在しないが従来の一般的視標であるCardiolipin(CL)に対する抗体の産生動態を検討した。
症例は3か月/2歳2か月、ともに男児。発熱、結膜充血等から川崎病と診断。症例1はIVIGに反応、症例2はIVIG投与3回目で解熱するも、それぞれ5/4mmの冠動脈瘤を形成した。症例1の病日4/6/15の抗PC-IgG抗体(<0.086OD)は0.164/0.106/0.102、抗PE-IgG抗体(<0.098OD)は0.129/0.098/0.079と上昇するも、抗CL-IgG抗体は正常であった。症例2の病日1/6/14/20の抗PC-IgG抗体は0.045/0.083/0.134/0.139と、瘤形成の時期に一致して上昇したが、抗PE-IgG抗体、抗CL-IgG抗体の上昇はなかった。抗PC-IgG抗体が冠動脈瘤形成に関与している可能性を示唆した。
このため、次のステップとして前向き研究として川崎病50例の初診時の血清を用いて、抗PC、抗PE、抗CL抗体を測定し、IVIG不応例と反応例を比較したが、両者に有意差は見られなかった。

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公開日: 2021-01-27  

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