研究成果の学術的意義や社会的意義 |
米国のMoriyamaらの報告では、4,405例の小児ALL患者でETV6遺伝子のターゲットシーケンスが施行され35症例に生殖細胞変異を見出しその頻度は約1%とされる(Lancet Oncology, 2015)。ETV6生殖細胞変異は他のがん種においてもがん化に関与していることが想定されるため、小児ALL患者におけるETV6生殖細胞変異患者のスクリーニングの必要性、治療方針および治療終了後のフォローアップ法の確立が重要である。ただし、今回のようにデータベースでは一塩基多型として扱われていないが表原型を示さない変異も含まれている可能性があり、機能解析をとおして適切な判断が重要である。
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