研究課題/領域番号 |
16K10091
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
楠田 剛 九州大学, 大学病院, 共同研究員 (90710533)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 血小板-好中球凝集体 / 早産児 / 血栓症 |
研究実績の概要 |
新生児の血液 (N=35),もしくは臍帯血 (N=13)をフローサイトメトリーにて在胎週数,出生体重,仮死の有無,PIカテーテル挿入の有無,血栓性病変 (頭蓋内病変)の有無等と血小板-好中球凝集体の割合を比較した。 ・新生児血液は平均在胎週数35週2日 (23-41週),出生体重2289g (720-3516g)でありアプガースコアの1分値は6.8 (1-9),5分は7.9 (1-10),PIカテーテル留置が12人 (34.3%),MRIにて出血や梗塞等を疑う頭蓋内病変は6人 (17.1%)であった。採血日齢は0~18で経時的に解析した。結果,日齢7-18で採血した検体にて血小板-好中球凝集体の割合が有意差をもって頭部MRI異常の児で高いことが分かった (p=0.0214)。仮死やPIカテーテル留置と凝集体の割合に有意差はなかったが症例数を増やしていく必要があると考えられた。またその他の臨床パラメーターとの関連も無かったが今後検討が必要である結果である。また経時的に検討しているが日齢で凝集体の割合が変化した。どのタイミングで検査を行えば治療介入もしくは血栓性病変発症の予測につながるかの検討も行う予定である。 ・臍帯血に関しては,平均在胎週数34週1日 (26-37週),出生体重2191g (748-3390g)であった。N=13と少なく,頭蓋内病変を認める児はいなかったが血小板-好中球凝集体の割合は血小板数と関連があると言われているある因子との関連が示唆される結果であり今後検討が必要と考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
症例のリクルートがうまくいかなかった。
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今後の研究の推進方策 |
今後は,症例数を増やし,頭蓋内病変やアプガースコア,在胎週数,出生体重等の因子を含め血小板-好中球複合体並びにMMP-9との関連,また発達予後との相関を検討していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
患者のリクルートが遅れておりassayができなかった。本年度は症例数を増やす予定である。
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