研究課題/領域番号 |
16K10138
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
大畑 千佳 久留米大学, 医学部, 准教授 (70362712)
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研究分担者 |
石井 文人 久留米大学, 医学部, 准教授 (80330827)
古賀 浩嗣 久留米大学, 医学部, 助教 (40461412)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 線状IgA水疱性皮膚症 / ELISA / 免疫ブロット / IgG, IgE |
研究実績の概要 |
線状IgA水疱性皮膚症は自己免疫性表皮下水疱症の一種であり、蛍光抗体直接法で基底膜部にIgAが線状に沈着する。しかし、その抗原多様性が病態解明を困難にしている。 線状IgA水疱性皮膚症では蛍光抗体直接法でIgGの沈着が認められなくても、蛍光抗体間接法、表皮抽出液、真皮抽出液、BP180NC16aリコンビナントタンパク、BP180C末端、HaCaT培養上清、Laminin332を用いた免疫ブロット、BP180NC16a、BP180C末端、BP230のIgG ELISA(Enzyme-linked immunosorbent assay)でIgG抗体が検出されることがある。対象サンプルすべてについて、蛍光抗体間接法、免疫ブロット、ELISAをIgAだけでなくIgGについて網羅的に行い、約100名の線状IgA水疱性皮膚症の血清について、IgG抗体の検出される群と、IgA抗体のみが検出される群に分けた。また、この結果を論文発表した(Ohata C, et al. Br J Dermatol 2016 Dec)。 近年、水疱性類天疱瘡でIgE抗体の関与が指摘されている(Ma L, et al. J Dermatol Sci 2015, Moriuchi R, et al, J Dermatol Sci 2015)。線状IgA水疱性皮膚症において、IgE抗体はこれまでに検討されたことがないため、関連性を明らかにするために、IgEを用いた蛍光抗体間接法および表皮抽出液、真皮抽出液、BP180NC16aリコンビナントタンパク、BP180C末端、HaCaT培養上清、Laminin332を用いたIgEの免疫ブロット、そして、BP180NC16a、BP180C末端、BP230のIgE ELISAを行うことを目指している。H29年度はIgEの蛍光抗体間接法の手技を確立し、対象血清について反応性を検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
血清中のIgEは微量であり、反応がはっきり出にくい。そのため、蛍光抗体間接法の手技確立に多大な時間と労力を要した。それ以降の研究がやや遅れているため、上記3を選んだ。
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今後の研究の推進方策 |
IgE抗BP180、230抗体についての手技は確立しているが、その他の抗体については、まず安定的に行えるように手技を確立する。そのうえで、対象サンプルを、IgG抗体の有無、IgE抗体の有無により4つのグループに分ける。(グループ1:IgG無IgE無, グループ2:IgG無IgE有, グループ3:IgG有IgE無, グループ4:IgG有IgE有)。
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