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2018 年度 実績報告書

メラノーマ患者の血液循環腫瘍由来RNAを用いた病勢モニタリング法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 16K10150
研究機関札幌医科大学

研究代表者

宇原 久  札幌医科大学, 医学部, 教授 (40201355)

研究分担者 芦田 敦子  信州大学, 学術研究院医学系, 助教 (00596786)
奥山 隆平  信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (80292332)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードリキッドバイオプシー / メラノーマ / mRNA / MART-1 / Circulating marker
研究実績の概要

これまで、遺伝子変異 (BRAF, NRAS, KIT)を有する進行期メラノーマ患者の血液循環腫瘍由来DNAを用いて治療前後にモニタリングをしたところ、薬剤開始後早期の効果判定と、薬剤耐性化の早期発見に有効であることを確認した。ついで、メラノーマ患者の末梢血から腫瘍由来DNA (ctDNA)とRNA (ctRNA)を抽出し、体内の腫瘍の状態を反映する有用なバイオマーカーであるかを検討した。
新規のCirculating markerとして、末梢血中のmRNA(Tyrosinase, MART-1, gp100, Tyrosinase related protein: TRP)の定量解析を行った。進行期かつ腫瘍組織において免疫染色MART-1が陽性の患者2名と、健常人2名の血漿を解析した。患者2名はかなり病状が進行しており、サンプル採取時に全身に多発転移を有していた。患者1、2は乳酸脱水素酵素 (LDH) の値はそれぞれ1399 IU/L、2101 IU/Lであった。患者血漿から抽出したRNAからcDNAを作成し、MART-1のmRNAを定量解析 (Reference gene: GAPDH)した。結果は、①血漿中のRNA濃度は、健常人に比べ患者の方が有意に高かった。②患者1名の血漿からMART-1が検出された。しかし検出されたMART-1発現量は微量であった。このように微量にしか検出されない場合、偽陽性と陽性との判別が難しい。これらの結果から、かなり進行期で腫瘍量が多い患者であっても血漿中のMART-1-mRNA発現量は少なかったため、解析できる症例が限定され、病勢をモニタリングすることは現時点では困難であった。以上より、Circulating markerとして血漿中のMART-1-mRNAを用いることは、現段階の方法では難しく、さらなる解析方法の向上が必要である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Recent advances in therapeutic strategies for unresectable or metastatic melanoma and real-world data in Japan2018

    • 著者名/発表者名
      Uhara H
    • 雑誌名

      Int J Clin Oncol

      巻: Electronic ページ: Electronic

    • DOI

      10.1007/s10147-018-1246-y

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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