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2018 年度 実績報告書

生物種を超えて交差するIgE依存性I型アレルギーの発症機序とCCDの関与の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16K10157
研究機関島根大学

研究代表者

千貫 祐子  島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 講師 (00294380)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード糖鎖 / 獣肉アレルギー / カレイ魚卵アレルギー
研究実績の概要

我々はこれまでに、本邦における獣肉アレルギー患者が交差反応のために抗悪性腫瘍薬のセツキシマブ、カレイ魚卵にアレルギー症状を示すことを報告した。獣肉アレルギーとセツキシマブアレルギーの原因抗原エピトープは、これらのタンパク質に結合する糖鎖galactose-α-1,3-galactose(α-Gal)であることが既に報告されている。また、我々の臨床的解析では、獣肉アレルギー患者の多くが、アニサキスアレルギー、蜂毒アレルギーを発症しており、これらの交差反応について検討を行った。ウェスタンブロット法による交差試験や、過ヨウ素酸処理による糖鎖構造の関与についての検討を行った結果、獣肉とアニサキス、蜂毒に交差反応を証明することはできなかった。つまり、交差試験によって獣肉アレルゲンとアニサキスや蜂毒のタンパク質(糖鎖を含む)の交差反応を証明することはできなかった。また、アニサキスアレルギー、蜂毒アレルギー患者の血清中IgEのこれらのタンパク質(糖鎖を含む)への結合は、過ヨウ素酸処理によって減弱、消失しなかった。
しかしながら、本研究にて、獣肉アレルギーに交差反応するカレイ魚卵アレルギーの原因アレルゲンを同定した。カレイ魚卵のアレルゲンは、獣肉アレルギーの主要なアレルゲンであるα-Galそのものではなかったが、やはり交差する構造を有する糖鎖の関与が明らかとなった。これは、生物種を超えた交差アレルギー反応と考えられる。
現在、カレイ魚卵のアレルゲンの同定についての論文を投稿予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Alpha-Gal-containing biologics and anaphylaxis2019

    • 著者名/発表者名
      Yuko Chinuki, Eishin Morita
    • 雑誌名

      Allergology International

      巻: In press ページ: In press

    • DOI

      In press

    • 査読あり
  • [学会発表] Incidence of an anaphylaxis significantly decreased by avoiding cetuximab administration for the subjects sensitized against galactose-alpha-1,3-galactose (alpha-Gal)2018

    • 著者名/発表者名
      Chinuki Y, Ito k, Ueda K, Morita E
    • 学会等名
      International Investigative Dermatology 2018
    • 国際学会
  • [図書] 症例を通して学ぶ年代別食物アレルギーのすべて2018

    • 著者名/発表者名
      千貫祐子
    • 総ページ数
      2
    • 出版者
      南山堂

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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