研究課題
(1) パーキンソン病とナルコレプシーについては、GFAPは高値であり、オレキシン値と逆相関を認めることは既に明らかにしている。H.28年度には、ギランバレー症候群や多発性硬化症にて、GFAP値を検討したが、オレキシン値との比較を含めて特に有意な所見は見いだせなかった。今年度は、認知症(アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症)の42名にて、検討したところ、以前のパーキンソン病とナルコレプシーについての結果と同様に、オレキシン値とGFAP値は逆相関を認めることが明らかになった。現在はより詳細な検討を多数例にて行っている。(2) 抗NMDA受容体抗体に関しては、血清での測定症例では偽陽性の場合があるとの指摘もあり、髄液だけの症例に限定して検討を行った。金沢医大での測定例も対象に加えて、精神科由来の髄液169例での測定のうちで14例で陽性であった。その他に20例の睡眠障害の測定のうちで、4例の陽性例を見いだした。14例のうちの7例は脳炎に至った症例であり、当初は緊張病と診断されていた。もう7例は神経症状の無い精神症状のみの症例であり、精神科の診断としては、緊張病3例、短期精神障害2例、統合失調症2例であった。睡眠障害の4例の陽性例の内、3例がナルコレプシーで、1例が反復性過眠症であった。
2: おおむね順調に進展している
アストロサイトの障害に起因する睡眠障害と、NMDAR抗体による精神疾患の病態の解明を行うために、多くの症例を集積して、抗体の測定を行っている。おおむね 順調に進んでいると考える。
アストロサイトに起因するオレキシン神経障害に関しては東京医大の認知症疾患の研究グループと連携し、 NMDAR抗体による精神疾患の病態の解明を行うために、新潟大の神経内科と連携して、多くの症例を集積して、抗体の測定を行う。
端数の少額であるため、平成30年度分と合わせて使用する
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (15件) (うち査読あり 10件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件)
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