研究課題/領域番号 |
16K10215
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
松原 敏郎 山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (60526896)
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研究分担者 |
松尾 幸治 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (00292912)
藤田 悠介 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (40509527)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | うつ病 / 光トポグラフィー / ニューロフィードバック / 再発予防 |
研究実績の概要 |
光トポグラフィーを用いた前頭部ニューロフィードバックシステムを研究分担者とともに完成させ、73th Society of Biological Psychiatry (2018, in N.Y.,T Matsubara)で発表をおこなった。また神経画像検査としての光トポグラフィーの有用性をアピールすべく、光トポグラフィーの今までの研究についても まとめて、海外の教科書に報告することができた(Toshio Matsubara et al. Mood Disorders: Brain imaging and Therapeutic Implicationschapter22. Functional Near-Infrared Spectroscopy studies in Mood Disorders. Cambridge University Press. 2020. In press.)。また光トポグラフィー装置を用いて、精神疾患のうつ状態やアルコール依存症の病態解明も行っており、海外学会にて発表予定である(75th Society of Biological Psychiatry (2020, in N.Y.,T Matsubara and J Sasaki)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
前頭部ニューロフィードバックにおいては、当初より前頭部を賦活するために情動文刺激およびマインドフルネス呼吸法を用いていたが、賦活が充分でないと思 われたため、より効果的に前頭部を賦活するために、マインドフルネス呼吸法ではない別の手法を検討したため、時間がかかっている。最終的にはポジティブ情 動を賦活する自伝的記憶想起法を使用することとした。うつ病患者を対象とした当院倫理委員会への研究計画書の作成に時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度は、軽度から中等度のうつ病患者を対象とした前頭部ニューロフィードバックのランダム化比較試験 (Randomized Controlled Trial:RCT)について、当院倫理委員会に承認を得て、その後、山口大学医学部附属病院精神科神経科外来において、対象患者のリクルートおよびニューロフィードバックによる介入研究を行い、その後の転帰(うつ症状の増悪)を観察する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の進行が遅れたため、患者のリクルートおよびニューロフィードバックの施行および結果の学会発表が出来なかった。そのために次年度使用額が生じた。令和2年度は迅速に研究を進め、本研究費をニューロフィードバックの測定費用、神経心理学的検査にかかる費用そして結果発表のための費用として使用していく。
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