研究分担者 |
足立 匡基 弘前大学, 医学研究科, 特任講師 (50637329)
中村 和彦 弘前大学, 医学研究科, 教授 (80263911)
大里 絢子 弘前大学, 医学研究科, 助教 (80597162)
栗林 理人 弘前大学, 医学研究科, 特任准教授 (80261436)
高橋 芳雄 弘前大学, 医学研究科, 特任講師 (70760891)
吉田 恵心 弘前大学, 医学研究科, 特任助手 (50752185) [辞退]
安田 小響 弘前大学, 医学研究科, 特任助手 (50743465)
宮崎 健祐 東京都立小児総合医療センター(臨床研究部), なし, その他 (60726446)
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研究実績の概要 |
①疫学調査:平成23年4月から平成29年3月までに満5歳になる全5才児5,014名(月齢平均:63カ月)に一次スクリーニングを施行した。3,954名から回答を得た(回収率78.8%)。発達障害リスク児抽出アルゴリズム(特許出願中)を用いた二次健診の対象児は773名(19.5%)であった。最終的に希望者45名を含む559名が二次健診に参加した。自閉症スペクトラム障害(ASD)と診断されたのは87名(男児60名、女児27名)であった。ASD診断を受けた対象者に後日ADI-RまたはADOSを施行した。母集団を対象児5,016名に補正して算出した有病率は、3.22%(95% CI of 2.66-3.76)であった。ASDでは注意欠如・多動性障害(ADHD)合併が50.6%、発達性協調運動障害(DCD)の合併が63.2%、知的障害(ID)の合併が36.8%、境界知能(BIF)の合併が20.7%であった。ASDの88.5%は少なくとも一つの神経発達障害を併存し、23%は他の3つの障害が併存していた。 ②疫学調査における使用尺度の妥当性の検討:ASSQの5歳児適用における妥当性(Adachi,2018)を検証した。睡眠習慣について中国の研究者と共同研究を行い、国際比較を行った。 ③バイオマーカーの検討:Gazefinderを用いた注視点検査では、5歳のASD児の注視率に性差があることを明らかにした。発達性協調運動障害(DCD)の病態解明のため、認知機能と感覚機能が協調運動に与える影響について関連性を明らかにした。 ④診断手法の開発:リスク児抽出(平均18%)アルゴリズムを完成させ、検証の結果、受診リスク児の平均72%が発達障害と診断された。平成31年3月27日特許出願した。スクリーニングツールと注視点検査の組み合わせにより、女児ASDの早期発見方法を発見した。
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