研究課題/領域番号 |
16K10251
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
山田 了士 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (10240029)
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研究分担者 |
寺田 整司 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (20332794)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 認知症 / 精神疾患 / 終末期 / 胃瘻 / 経鼻胃管 / 経管栄養 |
研究成果の概要 |
進行した認知症患者を対象として、経管栄養を開始した群(102人)と使用しなかった群(27人)で生命予後を比較した。生存期間の中央値を調べると、経管栄養使用群では695日、経管栄養非使用群では75日と顕著な有意差が認められた。 次に、経管栄養を開始した進行認知症患者(46人)において、経管栄養開始前後での、肺炎や発熱・抗生剤使用の頻度を比較した。その結果、肺炎および抗生剤使用の頻度は、経管栄養開始後に有意に低下していたことが明らかとなった。
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自由記述の分野 |
精神医学(老年精神医学)
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
進行した認知症患者では、胃瘻などの非経口的栄養摂取を開始しても、寿命を延長しないし、肺炎を減らすことも無いとされている。しかし、文献を調べると、根拠となる研究は殆ど無く、科学的に証明された言明では無いことが判明した。そこで、我々は実際に調査を実施した。 調査の結果、進行した認知症患者でも、非経口的栄養摂取により寿命は延長し、肺炎も減少することが明らかとなった。ただし、我々は事実を明らかにしたのみであり、この結果をもって、進行した認知症患者における非経口的栄養摂取の開始を推奨しようとするものでは無い。
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