• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実施状況報告書

感覚過敏に対する新しい治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K10262
研究機関愛知医科大学

研究代表者

西原 真理  愛知医科大学, 医学部, 教授 (60380325)

研究分担者 新井 健一  愛知医科大学, 医学部, 准教授 (50380316)
牛田 享宏  愛知医科大学, 医学部, 教授 (60304680)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード脳内感覚抑制系 / ゲーティング機構 / 大脳誘発反応
研究実績の概要

感覚過敏性を評価するための大脳生理学的な指標を得るため、様々なパラダイムについて検討した。特に今年度は聴覚刺激を中心に行ったが、新しい手法として変化関連反応と二発刺激を組み合わせたものを開発した。二発連続刺激によって、二発目の刺激に対する反応は抑制されるが、この抑制が発生するメカニズムやその特性についてMEGやEEGを用いて詳細に解析を行っている。特に、連続刺激の間隔や、条件刺激の物理量を変化させた時に抑制効果がどのように影響されるかという点に着目している。また同様の現象は触覚刺激によっても観察されるため、今後の検討課題としている。また、痛覚については予備的な段階ではあるが、Aδ神経線維刺激の二連発刺激による抑制効果について調べている。また、さらに感覚記憶に基いて発生すると考えられるOFF反応(刺激が終了した時に発生する皮質反応)についても実験している。感覚記憶は、一時的に情報をストックするために必要な機構であり、皮質内抑制をするための前段階とも言える。このため感覚過敏の指標になりうるのではないかと考え、種々の刺激方法を調べている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新しい感覚刺激のためのパラダイムは順調に検討が進んでいる。聴覚については達成できつつあるが、触覚、痛覚についてはまだ不十分である。臨床に用いるためのパラダイムとしてはより簡便で正確性の高いものが必要とされるといえよう。

今後の研究の推進方策

今後は触覚、痛覚刺激による脳内抑制系を示すような指標を重点的に開発していく。このための生理学的な解析を更に行うことを予定している。
また、感覚過敏を是正する対象となる患者についても選定を含めて今後行っていく。

次年度使用額が生じた理由

今回は聴覚系を中心に実験を行ったため、触覚実験に使用するための刺激装置の購入は行わなかった。

次年度使用額の使用計画

刺激装置、解析ソフトの購入を検討している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 痛みと精神医学 序論2017

    • 著者名/発表者名
      西原真理
    • 雑誌名

      最新精神医学

      巻: 22 ページ: 81-3

  • [雑誌論文] Inhibition in the Human Auditory Cortex.2016

    • 著者名/発表者名
      Inui K, Nakagawa K, Nishihara M, Motomura E, Kakigi R.
    • 雑誌名

      PLoS One

      巻: 11(5) ページ: e0155972

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0155972.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 複合性局所疼痛症候群患者における注視行動の変化2016

    • 著者名/発表者名
      西原真理、青野修一、城由起子、牛田享宏
    • 学会等名
      第46回日本臨床神経生理学会学術大会一般演題口演
    • 発表場所
      ホテルハマツ(福島)
    • 年月日
      2016-10-28
  • [学会発表] 神経障害性疼痛による脳と心への影響2016

    • 著者名/発表者名
      西原真理
    • 学会等名
      第50回日本ペインクリニック学会シンポジウム
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2016-07-09
    • 招待講演

URL: 

公開日: 2018-01-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi