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2016 年度 実施状況報告書

マルチパラメトリック画像による胆管癌の時空間的予後決定因子解析

研究課題

研究課題/領域番号 16K10276
研究機関愛知医科大学

研究代表者

鈴木 耕次郎  愛知医科大学, 医学部, 准教授 (60378148)

研究分担者 佐竹 弘子  名古屋大学, 医学部附属病院, 准教授 (00324426)
長縄 慎二  名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (50242863)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード胆管癌 / CT
研究実績の概要

胆管癌の根治的治療法は、外科的に切除端を腫瘍陰性にして一括切除することのみである。手術は広範囲肝切除を要するため、治療方針の決定に大きな影響を与える腫瘍の進展範囲を正確に診断することが重要となる。しかしながら胆管癌は胆管壁の肥厚を伴わずに水平進展する場合も多く、特に肝実質と重なる肝門部領域では肝実質との重なりにより通常の多相造影CTでは評価が難しい場合が多い。造影効果をより鋭敏に検出できるCTのモノクロマティック画像やヨード密度画像では胆管癌の進展度をより正確に評価出来る可能性があり、その検討を行っている。本年度は、2014年以降に胆道癌で術前に多相造影CTが撮影された症例群のデータベースより、dual enegy CTを撮影し胆管内にチューブが挿入されていない症例群を抽出し、病理組織型、腫瘍形状、切除端部の病変残存、間質量、垂直進展の程度などを対比させたデータベースを作成している。同時にdual enegy CTの120kVpの画像で造影前、動脈後期相、門脈相、平衡相、遅延相の各時相で肥厚した胆管壁と正常胆管壁、膵実質、肝実質のCT値を計測している。また視覚的評価で胆管壁の異常造影効果が最も明瞭に視認出来る時相も評価している。未だ初期段階で症例数が少なく統計解析、読影実験までは行えていないが、途中経過の段階では胆管壁の異常造影効果は動脈後期相でCT値が最も高くなる傾向がある一方で、視認性評価では門脈相での視認性が高い病変と門脈相と動脈後期相で同程度に視認出来る症例群が混在している。一部の病変は遅延相で膵実質や肝実質との境界が最も明瞭となっている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

・胆管癌でdual energy CTが施行された患者の抽出と、病理組織像との相関に関するデータベース構築、最適な撮影時相の評価に時間を要しており、モノクロマティックCT画像の作成は未だ行われていない。

今後の研究の推進方策

・多時相造影CTで胆管癌を同定するのに最適な撮影時相を解明した後に、その最適な時相のモノクロマティックCT画像をワークステーションで作成する。
・多時相造影CTでの病変部の視認性の撮影タイミングでの差違に関して、病理組織像と相関させて差違の原因を明らかにする予定。
・モノクロマティックCT画像でのエネルギーレベルを変化させ、病変の造影効果と周辺臓器とのコントラストが最も得られるエネルギーレベルを明らかにする。
・病変の進展度評価で診断能が通常の多相造影CT画像よりもモノクロマティックCT画像で向上するか否かを読影実験にて評価する。またヨード密度画像も同時に作成し、同様に多相造影CTと比較して評価する。

次年度使用額が生じた理由

研究が予定よりも遅れており、統計解析や学会報告が出来ていないため。

次年度使用額の使用計画

データ解析の為のワークステーションが必要となる。学会参加にて情報収集と研究内容の発表を行う。

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公開日: 2018-01-16  

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