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2016 年度 実施状況報告書

多層検出器CTによるがん治療効果の画像バイオマーカーおよび予後予測システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K10287
研究機関熊本大学

研究代表者

中浦 猛  熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特任講師 (90437913)

研究分担者 船間 芳憲  熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 教授 (30380992)
宇都宮 大輔  熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特任准教授 (30571046)
木藤 雅文  熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特任助教 (40744909)
平田 健一郎  熊本大学, 医学部附属病院, 医員 (60759562)
尾田 済太郎  熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特任助教 (80571041)
幸 秀明  熊本大学, 医学部附属病院, 特任助教 (90710434)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードDual Energy CT
研究実績の概要

導入されたSpectral CTの機能画像を行うのに必要な被曝量などをファントム実験で推定した。従来のFiltered back projection(FBP)法と比較すると低い被ばく線量で撮影してもSpectral Imageは可能であったが、近年のmodel base iterative reconstructionを前提とした超低線量CTでは様々なアーチファクトが認められた。最終的には従来のFBPの6-7割程度で撮影した場合はSpectral解析でも良好な画質が得られる事が確認でき、今後の標準的な撮影条件とすることとした。
その後、Spectral CTの有用性を評価するため、Spectral Imageを元にしたデータで肺がんの分化度の予測が可能であるかの基礎的検討を行った。Spectral Imageの評価方法としてはtexture解析が有用と考えられたが、従来の統計手法では次元の呪いや多重共線性などの問題から評価が困難であることがわかった。その後、機械学習の手法を組み合わせることでこれらの問題を解決し、通常のCTではROCのAUC 0.78程度だったものがSpectral ImageではAUC 0.84まで上昇し、Spectral CTのbiomarkerとしての有用性が期待できる内容だった。
今回の検討でSpectral Imageの撮影条件および評価方法の基礎を確立することができた。今後は今回のメインの研究テーマである「Spectral CTによる化学療法の効果の予測」について評価していく予定であるが、化学療法を行った患者の蓄積が必要であるため、2年程度の時間を要すると考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ファントム実験で撮影条件を概ね決定することができ、肺がんでの評価ではSpectral CTのbiomarkarとしての有用性が期待できる結果が得られた。

今後の研究の推進方策

今後は癌に対して化学療法を行った症例を追跡して、Spectral CTを用いた定量的な画像バイオマーカーおよび予後予測システムを開発し、がん治療薬の早期効果判定および患者生存期間の予測を行う予定。

次年度使用額が生じた理由

撮影条件の決定が想定よりも短時間で完了し、経費が低くなった。

次年度使用額の使用計画

現時点ですでにspectral CTのbio-markerとしての有用性が確認できており、想定よりもはやく発表、論文化を行う事が可能と思われる。そのため想定よりも旅費や英文構成費用などがかかる事が想定され、それらに使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 日常臨床における iQon Spectral CTの有用性: 低電圧CTと比較して2017

    • 著者名/発表者名
      中浦 猛
    • 学会等名
      第76回日本医学放射線学会総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2017-04-13 – 2017-04-16
    • 招待講演

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公開日: 2018-01-16  

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