研究課題
基盤研究(C)
多層検出器CTでは従来のCTと比較してヨード密度・電子密度画像などを取得することが可能であり、腫瘍に対する多くの有益な情報を得ることができた。これらの基礎的な検討についてはEuropean RadiologyやEuropean Journal of Radiologyなどの一流雑誌に掲載されている。これらのデータをもとに肺癌の分化度の鑑別に応用したところ、従来のCTを上回る結果が得られており、画像バイオマーカーとして有望であると思われた。これらは国内外で学会発表を行った。予後についての検討は早期肺癌については非常に再発率が低く、現在もデータ収集中である。
放射線診断学
多層検出器CTは日常臨床に導入されて日が浅く、その基本的な性能は広く認知されていなかったが、我々の検討で様々な領域に有用であることが証明された。また、機械学習の元データとしても有用性が高く、画像バイオマーカーとして有望なことについても解明できた。しかし、近年の早期癌の再発率の低下もあり、癌治療後の予後についてまでは研究期間内では証明する事ができなかった。