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2018 年度 実績報告書

肝Dual-energy CTの新たな臨床応用:平衡相データを用いた肝線維化診断

研究課題

研究課題/領域番号 16K10301
研究機関福岡大学

研究代表者

吉満 研吾  福岡大学, 医学部, 教授 (20274467)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード肝線維化 / デュアルエナジーCT / ヨード-血液密度画像 / 細胞外液成分比率 / 血液プール
研究実績の概要

造影CT平衡相データを用いた細胞外液成分比率(extracellular volume fraction: ECV)による肝線維化推定において、最新のDual-energy CT(DECT)データを応用することでより低侵襲、かつ正確鋭敏な推定が可能になるかを検証した。
DECTで撮像された臨床例を後方視的に収集し、平衡相のデータからヨード定量性の高い、ヨード密度画像を作成し、ECVを計算した。それをMRエラストグラフィ(MRE)による肝硬度(kPa)(n=42)、もしくは病理学的線維化指標(F0-4)(n=28)と相関させた。昨年までの検討で、通常のヨード-水密度画像ではヨードの定量性が今ひとつ良くないこと、さらに椎体周囲のノイズのため必ずしも通常CTデータによる従来法を凌ぐ結果は得られなかった。これに対し従来のヨード-水密度画像に代わってヨード-血液密度画像を用いること、血液プールとして大動脈ではなく下大静脈を用いることを新たに考案し、従来法のECV、血液プールを大動脈もしくは下大静脈、密度画像をヨード-水もしくはヨード-血液 にして計算したECV4種、計5種のECVで比較した。結果、血液プールを下大静脈、ヨード-血液密度画像によるECVが最も正確にMREによる肝硬度、病理学的線維化程度F-gradeと相関し、良好な結果が得られた。
上記の理論的正当性を検証するため、単純CTにおいてヨード-水密度画像及びヨード-血液密度画像を作成し、腹部大動脈のヨード密度を測定した。結果、それぞれ 3.67 ±1.35 vs 0.39 ± 1.40 (p<0.0001)であり有意に後者の方が0に近く、本法の仮説を支持する結果となった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 4件)

  • [雑誌論文] 多相性造影CTから得られる細胞外容積分画を用いた肝線維化の評価2018

    • 著者名/発表者名
      品川喜紳、吉満研吾
    • 雑誌名

      肝クリニカルアップデート

      巻: 4(2) ページ: 131,138

  • [学会発表] 肝胆膵画像診断:最近の話題2019

    • 著者名/発表者名
      吉満研吾
    • 学会等名
      肝胆膵臨床腫瘍カンファレンス
    • 招待講演
  • [学会発表] 肝胆膵画像診断のトピックス2019

    • 著者名/発表者名
      吉満研吾
    • 学会等名
      第551回広島レントゲンアーベント
    • 招待講演
  • [学会発表] 押さえておきたい肝胆膵の画像診断2018

    • 著者名/発表者名
      吉満研吾
    • 学会等名
      第87回筑豊画像研究会
    • 招待講演
  • [学会発表] 肝CTによる線維化診断:ECVによるアプローチ2018

    • 著者名/発表者名
      品川喜紳、吉満研吾、他
    • 学会等名
      第24回肝血流動態機能イメジング研究会
    • 招待講演

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公開日: 2021-01-27  

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