脳内のNADPHオキシダーゼ(NOX)活性の測定が可能となれば、脳疾患の病態解明や早期診断に貢献すると期待される。本研究ではNADPH類似体[11C]DHQ1について、脳内NOX活性測定の可能性を検討した。NOX阻害剤を用いた評価では、[11C]DHQ1の酸化にはNOXの関与が示唆されたが、NOX欠損マウスを用いた評価では動態に大きな変化は認められなかったことから、NOXトレーサとしては再設計が必要である。一方で、[11C]DHQ1の酸化に対してチトクロームP450(CYP)阻害剤による阻害効果が認められたので、[11C]DHQ1のCYP活性イメージングトレーサとしての可能性が見出された。
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