研究課題/領域番号 |
16K10310
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
子安 裕美 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 非常勤講師 (70610426)
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研究分担者 |
川田 紘資 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (00585276)
河合 信行 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (20724561)
松尾 政之 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (40377669)
野田 佳史 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (60643020)
五島 聡 岐阜大学, 医学部附属病院, 准教授 (90402205)
棚橋 裕吉 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 特任助教 (40724563)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 膵 / 慢性膵炎 / MRI |
研究実績の概要 |
昨年度に引き続き、装置の開発元であるPhilips社と共同で、膵線維化診断に有用な撮像シーケンスやパラメータを検討している。パラメータ設定は研究代表者、研究分担者である放射線技師により行われ、シーケンス自体の改良が必要な場合は、Philips社に依頼し適宜調整を行っている。 ダイナミック撮像を用いた灌流画像では、最新の超高速撮像法であるCompressed SENSEを使用し、1回の息止めで3相程度の動脈相を撮像できるよう改良した。これにより、当初計画していたView sharingによる多相撮像と比較して、アーチファクトの軽減が期待できる。 また、我々は過去に膵線維化とT1信号の相関について病理学的検討を含めた詳細な解析を行っており、膵線維化の進行とともにT1信号が低下することを明らかにした。そこでT1 mappingと呼ばれる組織固有のT1値を計測可能なシーケンスを膵臓撮像に応用し、撮像シーケンスに加えている。さらに造影検査においてはT1 mapより細胞外液量を概算し、膵線維化との相関を検討する予定である。本シーケンスは心臓領域において心筋の線維化と良好な相関を示しており、膵臓領域に応用した報告は未だ少ない。 今年度は撮像パラメータの調整および新たな撮像シーケンスの開発を行い、臨床導入を開始した。来年度は慢性膵炎症例のみならず、膵腫瘤性病変や膵線維化と関連した病態(糖尿病等)にも適応を広げ臨床症例の蓄積ならびに膵線維化診断の改良を目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
早期慢性膵炎症例の蓄積が遅れている。今後も膵臓内科と連携を取り、症例蓄積を目指す。
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今後の研究の推進方策 |
症例を蓄積し、臨床データより得られた膵外分泌・内分泌機能評価因子と、MRI画像より得られた定量値との対比・相関を解析する。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額はわずかであり、概ね計画的に使用できていると思われる。 来年度以降にはデータ解析を行うため、記憶媒体などの購入に予算を使用する予定である。
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